ピコピコガッコン日記 ~なつかしい平成ドリンクの思い出~ 第三回:高校生編「リプトンミルクティー」

ピコピコガッコン日記 ~なつかしい平成ドリンクの思い出~

この記事は、クレボに通う利用者が、懐かしいドリンクとそれにまつわる思い出を綴る備忘録です。

目次

厳しい審査基準

平成の高校生だった私には、選ぶドリンクに厳しい審査基準がありました。
勉強や部活にいそしむ若者にとって、水分補給として優れているかどうかは重要だったはずですが、その点はあまり気にしていなかったと思います。

まず第一に、見た目が重要でした。
缶やボトルの形、手に持ったときの様子、その日の自己演出に合っているかどうか。この基準をクリアして初めて、味や価格を考えます。

例えば、ボトルの形はヴォルビックが好きだけれど、キャップの形はクリスタルガイザーの方が好きだとか、そんな細かいことまで気にしていました。
周囲の友人たちも、同じくらい細かなこだわりがあったように思います。そんな当時の友人たちの間で流行していたドリンクを紹介します。

  • 桃の天然水
    透明な飲料にピンクのラベルが可愛らしい桃フレーバー飲料。
  • なっちゃん
    にっこりしたイラストが可愛らしいオレンジ飲料。
  • MATCH(マッチ)
    ポップな色使いがおしゃれな炭酸飲料。
  • フキゲン
    有名アーティストを思わせるキャラクターが印象的な炭酸飲料。
  • ごめんね
    優しくアンニュイなイラストが可愛らしい微炭酸飲料。
  • クリームティー
    真っ白な缶と高級感のある色使いがおしゃれな紅茶飲料。

当時の私たちは、ただ喉を潤すだけではなく、その瞬間を彩るドリンクに特別な価値を感じていたことがわかります。
そして、これらのドリンクを押さえて、誰もが認める大人気のドリンクがありました。

それが「リプトンミルクティー」です。

リプトンミルクティーとは?

森永乳業の「リプトンミルクティー」は、リプトンブランドのミルクティー飲料です。

日本で、冷たくて甘い紅茶(アイスティー)が一般的になったのは、コンビニや自動販売機で気軽に買えるようになったことが理由の一つだと考えられます。

リプトンは世界的に有名な紅茶ブランドで、ミルクを加えた「リプトンミルクティー」は、まろやかでコクがあります。パッケージは明るく爽やかで、赤と黄のロゴと、目の覚めるような青色が特徴です。

これまで紹介したドリンクと異なるのは、紙パックのサイズにバリエーションがあることです。シチュエーションによって、200ml、500ml、1Lから選ぶことができました。

越えられない壁

隣のクラスのキラキラしたあの子も、後輩から慕われるアイツも、「リプトンミルクティー」をしましまの曲がるストローで飲んでいました。私もミルクティー派でしたが、どうしても1Lパックを買うことができませんでした。

理由はいくつかありますが、やはりパックが大きくて目立つのです。

自分に自信のない私には、500mlが限界でした。
あんなに大きな紙パックを机の上に置くなんて・・・憧れはあるけれど、自分にはできっこないと思っていました。

自信がないままだけど・・・

先日、ついにこの件に決着をつける時がきました。

自信のなかった自分に打ち勝つため、リプトンミルクティーの大きな紙パックを買うことにしたのです。現在は900mlとなっていますが、当時の存在感は健在です。

そして案の定、量が多すぎて飲み切ることはできませんでした。

もう高校生ではないのですから、少し考えれば分かりそうなものです。打ち勝つどころか、土俵にさえ上がることができませんでしたが、一つだけ良い発見がありました。

あらためて、リプトンミルクティーはとても美味しいドリンクです。

ノスタルジーもあるでしょうが、当時は見てくればかり気にしていて、あまり味を楽しめていなかったのかもしれません。

旅を続ける

最後に、この記事のタイトル「ピコピコガッコン日記」について説明して終わりにしようと思います。

たった今、それらしい命名の理由を考えることもできますが、意味のない帳尻合わせはやめておきます。

「ピコピコガッコン」とは、自動販売機のボタンを押してドリンクが出てくる音をイメージしています。たったそれだけで、深い意味も、格好いい理由もありません。

この記事を通じて、ささやかながら、好きなものを追い求めた日々を思い出すことができました。

いつも調子はずれで自信のない私ですが、これからも小さな「好き」を励みにして、この奇妙で楽しい旅を続けようと思います。

そして、最後まで読んでくださったあなたの旅も、素敵なものとなりますように。


おわり

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