Life on a long and winding road.「長く曲がりくねった道の上の人生」vol.12
第22章:死中に活あり
指定難病という言葉の重さに打ちのめされていた日々。ようやく自分の難病を受け入れる様になったのは確定診断から数カ月後になります。
その間に何をしたかというと情報収集と勉強、そして患者会(サルコイドーシス友の会)への入会。
更に検体検査(採血)の検査項目を一つ一つ調べて、Excelで検査内容の詳細と詳細とグラフを作成して数値の可視化。
続けて医学の専門用語の学習。図書館でサルコイドーシス関係の医学書を読み漁り、分からない専門用語はネットで調べて勉強の日々。学んだ事は医師に確認してインプットとアウトプットを行い、知識を得る事が出来ました。不安点や学んだ事に間違いがあれば医師に質問をして知識の修正。続けて闘病ブログの作成を行う事で、自分自身を俯瞰して第三者目線で冷静に見れるようになりました。
こうしてサルコイドーシスについて学んだ事は要約すると以下の通り。
- 年間罹患率はおよそ10万人に1人の割合。
- 臓器に肉芽腫(にくげしゅ)という結節が全身の様々な臓器に形成される病気。
- 現在の医学においても原因不明であり、根治療法は無い。
- ステロイド薬による肉下種性炎症の対症療法に留まり、第一選択薬としてステロイド経口薬(プレドニン)が使用されることが多い。第二選択薬として免疫抑制剤(メトトレキサート)が使用される場合もある。
- ステロイドにより悪化傾向、再発する場合もある。
- サルコイドーシスは炎症性の全身疾患であり、全身のほぼ全ての臓器で罹患する。
- 罹患者の7割〜8割は無症状、若しくは自然治癒する傾向が見られる。
- 予後は多岐にわたり、短期改善型(ほぼ2年以外に改善する)、遷延型(2年から5年経過)、慢性型(5年以上経過)、難治化型に大まかに分類される。その一方で再発、難治化する場合もある。
- 1割から2割は難治化するために厚生労働省の特定疾患に指定されている。重症度によって公費で医療費の補助金を受けられる。
- 症状には大きく分けると臓器特異的全身症状(侵された臓器ごとの症状)と非特異的全身症状(臓器の病変に関係ない症状)に分けられる。
- 地域や人種によって重症化のリスクに違いが見られる傾向がある。
難病情報センターによると7〜8割は無症状で自然緩解する反面、残りの1割から2割は慢性化あるいは難治化すると記載されていました。
自分はこの時に生涯付き合う事になる事は予め想定していました。
問題を一つ一つ解決し、情報を整理して学ぶことで、ようやく難病である事を受け入れられました。
前回の記事で書いた不安点を挙げていくと以下の様な問題がありました。
①医師の説明が専門用語ばかりで、全く理解できませんでした。質問したいことがあっても、知識不足のため、何を聞けば良いのか分からなかったのです。
⇒専門用語を学び、知識を得る事で様々な質問が医師に対してできる様になった。また知識を得る事で医師とのコミュニケーションが円滑になった。
②検体検査の詳細票を見てみても、分からない項目ばかりでした。異常値が出た場合、それが何を意味しているのか、全く分かりませんでした。
⇒検査項目の詳細を学ぶことで異常値の場合に何を示すのか理解出来た。また数値の異常が出た場合は服薬や自分で出来る事は無いか質問できる様になった。
③サルコイドーシスの罹患率は10万人あたり約1.2人という非常にまれな病気でした。周囲に同じ病気の人がいなかったため、孤独感に打ちひしがれていました。
⇒患者会に入会し、更にSNSで同じ病気の方と繋がる事で孤独感を和らげた。
④友人にもなかなか理解してもらえず、病気のことを話すことすら難しいと感じていました。
⇒人は人、自分は自分。知って貰う事は出来ても、理解してもらう事は不可能である。罹患した本人にしか分からない。
こうして文章で見ると大げさの様に感じる方もいるかもしれませんが、サルコイドーシスが確定診断に至った当初は知人とは縁を切り、たった独りで戦っていました。これまでの波乱万丈な半生での経験が、どんな困難があっても解決方法と対処法を見出す強みを得ていました。
今思うとこの活動力は自身のADHDの特性にも由来しているのかも知れませんが、この時はまだADHDの診断は受けていませんでした。
注意: この情報は一般的な情報であり、個々の症状や状況によって異なります。治療や診断については、必ず医師にご相談ください。この情報は著者の経験及びAIが提供する情報はあくまで参考であり、医療に関する最終的な判断は専門家にお任せください。
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参考までに私が現在書いている闘病ブログです⇩
サルコイドーシスとの旅路〜日々の挑戦と小さな勝利〜
https://sarcoidosis8.wordpress.com/
難病と格闘している経験で学んだ事
1. 情報収集と学習の重要性
- 専門用語の習得: 医師とのコミュニケーションを円滑にするために、専門用語を学び、病気に関する知識を深めました。
- 検査結果の理解: 検査項目の詳細を調べ、数値の変動が何を意味するのかを理解することで、病気の進行を把握し、医師に適切な質問ができるようになりました。
- 病気に関する情報収集: 患者会への参加やSNSでの情報交換を通して、病気に関する最新の知識を得ることができました。
2. 積極的な行動
- 医師への質問: 不安な点や疑問点があれば、積極的に医師に質問し、知識の誤りを修正しました。
- 闘病ブログの作成: 自分の状態を客観的に分析し、冷静に対処するために、闘病ブログを作成しました。
- 患者会への参加: 同じ病気を持つ人と交流することで、孤独感を解消し、情報交換を行いました。
3. 心の持ち方
- 病気を受け入れる: 自分の病気と向き合い、生涯付き合っていくことを受け入れることで、心の負担を軽減しました。
- 問題解決: 問題点を一つ一つ解決していくことで、不安を解消し、前向きに生きていくことができました。
- 周囲の理解を求めない: 周囲に理解を求めるのではなく、自分自身で病気と向き合い、解決策を見つけることの大切さを学びました。
4. 困難を乗り越える力
- 過去の経験: これまでの波乱万丈な経験が、困難な状況でも解決策を見つける力を養いました。
- ADHDの特性: ADHDの特性が、情報収集や問題解決に役立った可能性があります。
5.まとめ
病気と向き合う上で重要なことは、情報収集、積極的な行動、心の持ち方、そして困難を乗り越える力であることがわかります。
私たちが日常生活で活かせる点
- 新しいことを学ぶことへの抵抗感をなくす: 専門用語や難しい概念を学ぶことは、最初は大変ですが、継続することで知識が深まり、自信につながります。
- 積極的にコミュニケーションを取る: 不安なことは一人で抱え込まず、信頼できる人に相談したり、専門家にアドバイスを求めたりすることが大切です。
- 問題を小さなステップに分けて解決する: 大きな問題に直面したときは、小さな目標を設定し、一つずつ解決していくことで、達成感を得ることができます。
- 自分自身を大切にする: 病気だけでなく、どんな困難な状況でも、自分自身を大切にし、無理のない範囲で生活することが重要です。
第23章:転院を重ねた経緯と成人期ADHD
続きを書く前に、話は少し遡ります。
最初の心療内科を受診した時の病名は自律神経失調症。その後、統合失調症、双極性障害、パニック障害、気分変調症と診断が変わり、7回の転院を経験しました。様々な医師との出会いがあり、治療方針でぶつかることも度々ありました。そして今のクリニックで、ようやく主治医に精神疾患の根源を見つけてもらうことができました。
しかし、なぜ病名がこれほど頻繁に変わるのか、ずっと疑問でした。症状に合わせて診断が変わっているのではないか、あるいは複数の病気を併せ持っているのではないか、と私は予測して考えたのです。
現在の主治医の問診で、私の疑問は解けました。体調が安定してきた頃、「発達障害の傾向が見られる」と指摘され、WAIS(ウェクスラー成人知能検査)とAQ検査を受けることになりました。結果は、成人期ADHDという診断でした。
精神疾患の根源が判明し、ホッとした一方で、これまでの診断は誤診だったのかという思いが頭をよぎりました。もっと早く診断されていれば、違った人生を送れたかもしれません。しかし、ADHDという診断は私にとって納得できるものでした。
主治医は私の心境を察知したのか「これまでの診断が誤診というわけではありません。境界域の症状は診断が難しいのです。また、精神疾患は目に見えないため、診断には時間がかかることがあります」と説明してくれました。
私自身、外傷のように目に見えない内部障害は、診断が難しく、周囲に理解を求めることの難しさを身をもって経験してきました。ADHDの診断を受け、コンサータによる治療を開始しましたが、薬に慣れるまで苦労しました。
当時通っていた就労継続支援B型事業所では、9連勤という無理な働き方をしてしまって、主治医から注意を受けたことがあります。周囲のメンバーに頼られすぎることもあり、利用されているような感覚を抱くこともありました。
肺サルコイドーシスという基礎疾患を持つ私は、他のメンバーが風邪を引いてお見舞いに行った話をしたところ、主治医から厳しく注意されました。人混みでは感染症のリスクが高く、普通の風邪でも肺炎などの重症化するリスクが高かったからです。何度かこの難病の説明を試みましたが、私の伝え方が悪かったのか知って貰う事も出来ませんでした。イベントが多く人が集まるその事業所には、基礎疾患を持つ人が安心して働けるような配慮が不足していました。特に、乗り物が苦手な私に対して、その点でのサポートは全くありませんでした。
感染症を避けなければならず、人混みを避けなければいけなかった状況の中で、スタッフのサポートも十分とは言えず、他のメンバーとは仕事上の上辺だけの関係で、深く関わることはありませんでした。特に、人の言動から嘘を見抜くことに長けていたため、特定のメンバーとの会話は苦痛でした。このような状況から、すぐにその事業所を辞める決断をしました。
ADHDが判明して思考が変化したことで学べたこと
1. 精神疾患の診断の難しさ
- 精神疾患は、身体の病気と違い、目に見えないため、診断が難しく、時間がかかることがあります。
- 症状が複雑に絡み合っている場合や、境界域の症状の場合、診断が変わることも珍しくありません。
- 精神疾患は、一つではなく、複数の病気を併せ持つ場合もあるため、診断が確定するまでに時間がかかることがあります。
2. 周囲の理解の難しさ
- 精神疾患は、周囲の人には理解されにくいことが多いです。
- 特に、目に見えない内部障害の場合、周囲の人にはその辛さが伝わりづらいことがあります。
- 周囲の人から理解を得るためには、積極的に自分のことを伝えたり、助けを求めることが大切です。
3. 医療機関選びの重要性
- 自分に合った医師や医療機関を見つけることが、治療を成功させる上で非常に重要です。
- 医師との信頼関係を築くことで、より良い治療を受けることができます。
4. 自己理解の大切さ
- 自分の症状や特性を理解することで、より良い対処法を見つけることができます。
- 自分のことを客観的に見て、何が自分に合っているのかを考えることが大切です。
5. 環境の重要性
- 精神疾患を抱えている人が安心して生活するためには、周囲の環境が大きく影響します。
- 仕事場や住んでいる場所など、自分が過ごす環境を見直すことも大切です。
6. 自己肯定感の大切さ
- 精神疾患を抱えているからといって、自分がダメな人間だと思わないことが大切です。
- 自分の良いところを見つけ、自己肯定感を高めることが、治療のモチベーションにも繋がります。
7. 諦めないこと
- 診断が変わり、治療が長期化するなど、精神疾患の治療は大変な道のりです。しかし諦めずに治療を続けることが大切です。
- 精神疾患と基礎疾患を持つがゆえに少数派であり、通所している事業所において必要な配慮や作業が無いのなら転所する事も必要。
8.まとめ
- 当事者だからこそ分かること: 精神疾患の当事者だからこそ分かる、周囲の理解の難しさや、医療機関との関わり方など、貴重な体験が書かれています。
- 前向きな姿勢: さまざまな困難を乗り越えようとする、前向きな姿勢が感じられます。
- 社会への提言: 精神疾患を持つ人が安心して暮らせる社会を作るために、周囲の理解やサポートの必要性を訴えています。
- 基礎疾患への理解不足: 事業所のスタッフが、様々な基礎疾患に対する知識や理解が不足しているケースが多い。
- 個別のニーズへの対応不足: それぞれの障がい者の方が抱える個別のニーズに合わせた、きめ細やかな対応ができていない。
- 環境整備の不足: 基礎疾患を持つ方が安心して働けるような、環境が整備されていない。
これらの課題は障がい者の方の就労意欲を低下させ、さらには心身に大きな負担をかけてしまう可能性があります。
9.今後の展望
- 事業所側の意識改革:
- スタッフへの研修の充実:基礎疾患に関する知識や、個別のニーズへの対応方法などを学ぶ機会を増やす。
- 障がい者当事者との連携強化:当事者からの意見を聞き、より良い職場環境づくりに繋げる。
- 制度の改善:
- 就労支援制度の拡充:基礎疾患を持つ方への支援を充実させるための制度改正が必要。
- 障害者雇用枠の拡大:企業における障害者雇用を促進し、より多くの就労機会を創出する。
- 社会全体の意識改革:
- 障がい者に対する理解を深めるための啓発活動の強化。
- 障がい者も社会の一員として活躍できるような環境づくり。
注意: この情報は一般的な情報であり、個々の症状や状況によって異なります。治療や診断については、必ず医師にご相談ください。この情報は著者の経験及びAIが提供する情報はあくまで参考であり、医療に関する最終的な判断は専門家にお任せください。
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