宣伝に隠された心理学

今回は世の中で使われている心理学を書いてみようと思います。恐らくは今後も物価高騰は続くと思うので、少しでも買い物の際に参考になれば幸いです。加えて悪用した例についても書いてみます。


※この記事はAI bot ChatGPTの情報と筆者の体験に基づいています。

目次

vol.1 身近な宣伝物

一番身近でわかりやすい宣伝物と言えばチラシやPOP。デザイナーならチラシ作成でよく耳にするであろうPOP。

「POP」とはPoint of Purchase(購買時点広告) のことを指しています。頭文字を取ってPOPと略されます。

POPとは簡単に言うと

  1. 商品の魅力をお客さんにパッと伝えるための「キャッチコピー」や「小さい宣伝物」のこと。
  2. お店の棚、レジ、チラシ、ポスターなどに貼られて、思わず手に取りたくなるようにする役割があります。

例えば

  • 「今だけ半額!」
  • 「大人気商品!」
  • 「店長イチオシ!」

こういう短くてインパクトのある言葉と、目を引くデザインでつくられたものが「POP」です。

vol.2 チラシとPOPの違い

チラシPOPは似てるけど、役割や使われ方がちょっと違います。

チラシPOP
配る or ポスティングして広く知らせるもの店頭や商品近くに置いて「今この場で」購買を促すもの
情報量が多め(日時、場所、価格、特典など細かく書く)情報は短く簡潔(キャッチコピーや価格を目立たせる)
「お店に来てもらう」ためのツール「来た人に買ってもらう」ためのツール
サイズは自由(A4、A5など)小さいことが多い(カード型、POPスタンドなど)

つまり、

  • チラシはお客さんを「呼び込む」もの。
  • POPはお客さんに「その場で買ってもらう」もの。

どっちもマーケティングには欠かせない存在だけど、目的が違います

vol.3 限定品に隠された心理学


「人が限定品に弱い理由」は、心理学では主に 希少性の原理(Scarcity Principle) で説明されます。

また、「他人が欲しがっている=いいものだ」という社会的証明(Social Proof)も絡んで、ますます欲しくなるんです。

簡単に言うと、
「手に入りにくいものほど、価値が高いと感じる」

「無くなるかもしれない!今しかない!」と感じると、冷静な判断が難しくなる

という心理が働きます。

これは、人間がもともと「貴重な資源は早い者勝ちで確保しなきゃ生き残れない」という、本能的なサバイバル心理を持っているからとも言われます。

だからチラシやPOPでも、

「残りわずか!」
「数量限定」
「今だけ」

って書かれると、つい心がザワつくんですよね。私はそういうカラクリを知っているので、そういう限定品を買う行為を冷ややかな目で見ています。過去に忠告したのにも関わらず逆恨みされた経験から、人に忠告するのは3回までと決めています。それ以上は自分自身で学んだ方が本人の為に良いと思います。

vol.4 マーケティングに隠されている心理学

チラシに使われる心理学的なテクニックは、実際に非常に多くあります。人間の心理をうまく活用することで、より効果的に目を引き、購買意欲を高めることができます。以下に、チラシ以外でもよく使われる心理学的要素をいくつか紹介します。ざっと説明してから一つ一つ掘り下げてみます。

1. 希少性の原理(Scarcity Principle)

  • 説明: 限られた時間や数量で提供されるものは、価値が高く感じられます。
  • : 「数量限定」「今だけ」「残りわずか」など。
  • 効果: 希少なものは「手に入れなければ損」と感じさせ、購買行動を刺激します。

解説:これは説明は要らないかと思います。テレビだと残り〇分でとか先着〇名様とかですね。

「希少性の原理(Scarcity Principle)」は、「手に入りにくいものほど価値が高く感じられる」という心理に基づいた影響力の法則のひとつです。人は、数が限られている・時間が限られている・手に入れにくいものに対して強く惹かれやすく、行動を起こしやすくなります。

これは特にマーケティング、販売戦略、イベント集客、ブランド戦略で多用されています。

2. 社会的証明(Social Proof)

  • 説明: 他人の行動や評価が、自分の行動に影響を与える現象。
  • : 「お客様の声」「ランキング1位」「売れ筋商品」など。
  • 効果: 他の人が評価している商品は、「自分も試してみよう」と感じやすくなります。

解説:これの例は通販サイトが分かりやすいと思います。いわゆるレビューと呼ばれる物です。他にはよく見るものとしては内容が良く分からない○○金賞受賞がありますね。

3. 一貫性の原理(Consistency Principle)

  • 説明: 人は一度表明した意見や行動と一致する行動を取ろうとする傾向があります。
  • : 「これを買ったお客様はこれも買っています」や「今すぐ購入を決定!」などの促し。
  • 効果: 初めに小さな行動(例えば、無料サンプルの取り置き)を促し、その後大きな行動(購入)をさせやすくします。

解説:これも説明は要りませんかね。Amazonで商品を購入した人は分かると思いますが必ず定番のうたい文句が付いていますよね。あとは通販サイトで「今すぐ購入」というボタンがデカデカと表示されています。他には無料サンプルの配布やアンケートの回答。メルマガ登録やline登録、クラウドファインディングや署名もこれを応用しています。

4. リスク回避(Loss Aversion)

  • 説明: 人は損失を避けようとする心理が強いです。
  • : 「今買うと○○%オフ」「返金保証」「満足できなければ返品可能」など。
  • 効果: 損失を避けるために、購入しようとする気持ちが強くなります。

解説:これも定番のうたい文句ですね。健康食品やサプリメント、他には保険やセキュリティ対策ソフト。あとは無料サンプルにも応用されています。リスク回避(リスク回避性)は、人が損失や不確実性を避けようとする傾向を指す心理学の概念で、プロスペクト理論などで詳しく説明されています。この心理はマーケティングや広告、政策などさまざまな分野で応用されています。

プロスペクト理論(カーネマン & トヴェルスキー)によれば、人は得られる利益よりも、同じ大きさの損失を2倍強く嫌う傾向があります(損失回避性)。

よって、「これを得られる」より「これを失うかもしれない」方が行動を引き起こしやすい

5. フレーミング効果(Framing Effect)

  • 説明: 情報の提示の仕方で、受け手の判断が変わる現象。
  • : 「元の価格から30%オフ」vs「この価格で30%の価値が得られる」など。
  • 効果: 同じ内容でも表現を変えることで、より魅力的に感じさせることができます。

解説:フレーミング効果(Framing Effect)とは、同じ事実や選択肢でも、提示の仕方(=枠組み、フレーム)によって人の判断や意思決定が変わる現象です。
特にマーケティングや広告、医療、政治、報道などで多用される心理効果です。
購買意欲の強い層にはポジティブな表現、リスク回避層にはネガティブな表現が効果的と言われています。

補足:フレーミングの種類

時間フレーム:短期 vs 長期、日単位 vs 年単位など

ポジティブ・フレーム(得の強調):「今ならお得!」

ネガティブ・フレーム(損の強調):「逃すと損!」

数値フレーム:割合、比率、絶対数などで印象操作

6. ドア・イン・ザ・フェイス(Door-in-the-Face Technique)

  • 説明: 初めに大きな要求をして、相手が断るのを期待した後に、実際の小さな要求をするテクニック。
  • : 「通常価格の50%オフ!でも、今だけ20%オフ」など。
  • 効果: 大きな値引き(もしくは特典)を提示することで、実際の割引が魅力的に感じます。

解説:ドア・イン・ザ・フェイス(Door-in-the-Face)は、人に何かを頼むときに、最初に大きすぎる要求をして断らせ、そのあとに本命の小さな要求を出すことで、受け入れてもらいやすくする心理テクニックです。譲歩の原理(返報性の一種)
 → 相手が「最初の大きな要求を引っ込めた」と感じると、「自分も譲歩しなければ」という心理が働く。

コントラスト効果
 → 大きな要求と比較して、小さな要求がより「妥当」「受け入れやすい」と感じる。

7. アンカリング(Anchoring)

  • 説明: 初めに提示された情報が、後の判断に影響を与える現象。
  • : 「元の価格は10,000円ですが、今なら5,000円!」という表示。
  • 効果: 初めに高い数字を提示することで、実際の価格が「お得だ」と感じさせる効果があります。

説明:これはテレビショッピングやネットの広告でもお約束ですので良く目にすると思います。私は捻くれているので安く提示した金額でも利益が出ないと商売はしないだろうなと思っています。慈善事業では無いので、果たして原価はいくらなんだろうか?と考えてしまいます。

8. 感情的な訴え(Emotional Appeal)

  • 説明: 感情に訴えることで、購買意欲を高める手法。
  • : 「これを使って、家族の笑顔を守ろう」「今すぐ始めて、あなたの未来を変えよう!」など。
  • 効果: 感情的なつながりを作ることで、理論的な判断を超えて、購入意欲を引き起こします。

解説:人は感情的になると理論的な思考が難しくなります。要約すると理性が働きにくくなり、特に大切な人や物を守る為ならと考えると買ってしまうのだと推測します。

⚠️ 希少性の原理を悪用した典型例😎🤬

① 架空の「在庫切れ」「残りわずか」表示(EC詐欺サイト・情報商材系)

  • 「残り1個です」→ 実際には無制限に在庫がある
  • 「今だけ!あと◯人で終了」→ アクセスするたびに数字が変わるだけのスクリプト

目的: 焦らせて冷静な判断力を失わせ、即購入・即決断を狙う。
見分けポイント: 実際に他のユーザーの動向が見えない、数字がリロードで変動する。


② 架空の「期間限定」オファー(常時実施)

  • 「本日限り」→ いつ見ても同じバナーが出ている
  • 「あと○時間で終了!」→ 毎日リセットされるカウントダウンタイマー

目的: 緊急性を偽装して、深く考えずにクレジットカードを登録させる。
特に注意: 情報商材やマルチ商法まがいの案件で多発。


③「抽選販売」や「会員限定」の偽装(実は誰でも買える)

  • 「抽選でしか手に入りません!」→ 実は申し込めば誰でも買える or 後日在庫復活
  • 「先着10名様限定」→ 時間が経っても申し込める、人数制限なし

目的: 希少価値があるように演出してブランド感を偽造。
よく使われる場面: ダイエットサプリ・脱毛器・自動売買ツールなど


④ 限定性を逆手に取った「転売煽り」型商法(プレミアム価格誘導)

  • 「Amazonではもう売ってません。プレミア価格になる前に公式から!」
  • 「今だけこのサイトでしか買えません」→ 実は別サイトに同じ商品が出回っている

目的: 限定感と転売リスクを組み合わせて、焦って正規価格以上で買わせる。
見分けポイント: 型番や商品名で検索して他の販売チャネルを確認すると判明。


⑤ セミナー・オンライン講座での「限定募集」「あと◯人」演出

  • 「この講座は年に1回しか募集しません」→ すぐに第2期を開催
  • 「あと3人で締め切ります!」→ 次の日にも申込可能

よく使われる分野: 自己啓発、投資講座、副業塾、情報商材

✅ 防衛策

対策説明
他のサイトで価格・在庫を確認限定とされていても、実は他でも販売されている場合あり
キャッシュを消して再アクセスカウントダウンや残り人数がリセットされる場合は偽装の可能性
SNS・レビューの裏取り体験者の情報や実態を複数ソースで調査
「買わなきゃ損」に気づいたら一晩寝かせる急がされた時点で「希少性マーケティング」を疑う

さていかがでしたか?宣伝に隠された様々な心理学について書いてみました。今後も物価高が続きそうなのでこの様なテーマで書いてみました。他にも占いで有名なのはバーナム効果という心理学が応用されています。気になった人はググるかAIで検索してみて下さい。詐欺等の悪用にも使われているので、目を通して損は無いと思います。次回は最近急増しているAIでの画像生成を悪用したフェイク(偽物)画像の見破り方について書いてみようと思います。

逆にここまで書いた心理学を応用すれば、チラシやPOPのデザイン作成はさほど難しくはありません。
もしチラシ作成やPOPの作成に興味があるなら私が勧めるソフトはCanvaです。

無料プランと有料プランがありますが、無料プランでも十分使えます。有料プランで欲しい機能は無料ソフトで補えます。本来ならillustratorやPhotoshopがあればいいのですがお高いので、その代用として私もCanvaを使用しています。
では最後まで読んで、頂き有難うございました。

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