就労継続支援とは?

就労継続支援とは、障がい者の方が受けることのできる障がい者福祉サービスのうちの一つで、この障がい者福祉サービスのなかには居宅介護や重度訪問介護などが含まれており、これらを利用するには、サービス利用料がかかります。就労継続支援を利用する際にかかる利用料としては、生活保護世帯や低所得世帯は0円。市区町村民課税世帯(所得割16万未満)は、月9300円。それ以外の世帯は37200円となっています。これらの世帯収入区分は、役所で簡単に調べてもらうことができます。 就労継続支援を利用している方の多くは、利用料の負担がない方が多いようです。しかし、就労継続支援には一般雇用されることが困難な障がいの方に向け,就労の機会を提供するとともに,生産活動その他の活動の機会の提供を通じて,その知識及び能力の向上のために必要な訓練を行うという側面もあるので、収支はゼロでもサービスを利用している方も少なくないようです。

目次

就労継続支援A型とB型

就労継続支援には、就労継続支援A型と就労継続支援B型というものがあります。この二つは似ているようで明確な違いがあります。

就労継続支援A型とは

就労継続支援A型は、一般雇用されることが困難であって,雇用契約に基づく就労が可能である者に対して行う雇用契約を結び、就労の機会の提供および生産活動の機会の提供その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練その他の必要な支援を実施している事業所のこと。難しく言いましたが、つまりは一般雇用と近い形で雇用関係を結び、最低賃金が保証された状態で一般雇用を目指せる事業所というイメージで問題ないと思います。 事業所に決められた勤怠時間と日数をきちんとこなし、給与を得るという形態なので、一般雇用に自然な形で目指していけるともいえるでしょう。

就労継続支援B型とは

基本的な目的は、就労継続支援A型と差異はないのですが1点だけ大きく違うのが、就労支援B型は、利用者と雇用関係を結ばないということ。一般雇用が困難であり、雇用契約に基づく就労も困難な方が対象となります。雇用関係を結ばないので、もちろん最低賃金は保証されませんし、給与ではなく工賃という形で報酬が表記されます。 就労継続支援B型のサービス提供の目的は、就労継続支援A型もしくは一般雇用を目指していくことです。

就労継続支援事業所を利用するには?

A型・B型ともに、基本的な利用資格としては精神科に通院していることと服薬管理ができていることの2点を満たしていれば利用でき、加えてA型の場合は、年齢制限(18歳以上)が加わることが多いようです。また、事業所によって異なる部分もあるようです。

就労継続支援を利用するための手続き

就労継続支援は、障がい者福祉サービスの一つということもあり、利用を開始するまでの手続きが少し煩わしく感じてしまうかもしれません。就労継続支援A型も就労継続支援B型で少し違うものの基本的には同様の手続きを踏みます。

 まずは、希望する就労継続支援の事業所を決めてから、A型の場合はハローワークで希望の事業所の求人を見つけて申し込みをしてから紹介状をもらいます。

その後、もらった紹介状と履歴書を持って、事業所へ行き面接を受けます。B型の場合は紹介状はいらず、相談支援事業所などから問い合わせしてもらうようにしましょう。

 同時進行で行っていてほしいのが、市区町村の障害福祉課に就労継続支援のサービスを利用するための申請書を提出です。

その後、利用申請認定調査というサービス利用申請を認定するかどうかを決める面接を受けます。さらに、サービス等利用計画書」を障害福祉課へ提出し、障害福祉課の審査結果を待ちます。審査の結果に問題がなければ、「障害福祉サービス受給者証」が発行されます。 これらの過程を経て、就労継続支援サービスを利用できるようになるのです。

就労継続支援とは何か…まとめ

就労継続支援には、二つの形態があることがお分かりいただけたと思います。就労継続支援を利用するということは、単純に収入を得るのではなく、サービスを通して一般雇用に向かって働くことに慣れていくだけではなく、就労に必要な知識や技術を習得するためでもあるのです。利用者の方が気持ちよく前向きに就労継続支援を受けるためには、事業所内でどのような作業を行っているのかというのも大切だと思います。可能なのであれば、事前に利用したいと考えている事業所は見学をしてみて、実際に就労しているイメージやそこで行っている作業が利用者のやりたいこと、やってみたいことに合っているのかを見極めてほしいと思います。過ごしやすい環境で就労継続支援のサービスを利用できる事業所が見つかるといいですね。

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