就労継続支援B型事業所とは
就労継続支援B型事業所の利用してみたいけど、いったいどういう所かわからなくて、1歩踏み出すことができない。わが子を通わせてみたいけど、どんなことをしているのかいまいちわからないという方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。そこで、今回は就労継続支援B型事業所とはどんなところで、どんなことをしているのかを調査してみました。
そうだったのか就労継続支援B型事業所
就労継続支援B型は、雇用契約に基づく一般就労が現時点で難しいと判断された際や年齢制限がないため、高齢になり体力的に一般企業での勤務が困難な方も利用できる事業所となっています。
就労継続支援B型の工賃について
就労継続支援B型の大きな特徴として、雇用関係を結ばないということ。そのため、多くのB型事業所で最低賃金を下回る賃金での就労となっているようです。内閣府が発行している障がい者白書によると、平成25年度版では全国の就労継続支援B型の平均賃金は1万4000円ですが、毎年度ごとの賃金推移を見てみると毎年200円程度上昇している県も多いことから、現在は大きく見ても1万5000円以上はあると思っても問題ないかと思います。とはいえ、毎年度就労継続支援B型の平均賃金ランキングで上位2位の福井県や徳島県が2万円を超えていることを踏まえると、まだまだ全国平均の1万5000円前後や下回っている都道府県ごとの事業所は多いと考えてよいでしょう。
どんな作業があるの?
利用するにあたり、どんな作業を行うのかが皆さんが気になるポイントの一つだと思います。就労継続支援B型では、ハードワークというわけではなく簡単な作業が中心となっています。近年は、いろいろな事業所が急速に増えてきているため、作業内容も多様化しています。多くのB型事業所で取り組んでいるのが、刺繍やクラフトバックの作成などの手工芸、パンやジャムなどの製造、衣類クリーニングに加え、施設外での清掃業務や農作業などです。そのほか、多くはありませんがカフェの運営やPCを活用したサイト作成などを行っているところもあります。 聞くところによると、最近はやはりカフェなどで働きたいという希望が多いものの実施している事業所の数が少なかったり、通勤圏外であったりなどで断念せざるを得なかったということもあるようなので、作業内容によっては希望通りの事業所には通えなかったりもするようです。
就労継続支援B型の事業所はどのくらいあるの?
就労継続支援B型についての理解がある程度深まってきたかとは思いますが、実際に利用しようと思っても、住まいの近くにどれだけの事業所があるのか?また、通える範囲内にはあるのかなど疑問は尽きないと思います。そこで、続いては就労継続支援B型の事業所が都道府県別にどれくらいあるのかなどを調べていきたいと思います。
就労継続支援B型の競争率はどれくらい?
内閣府が平成28年度発表した障がい者白書によると18歳以上(精神障がいについては20歳以上)の身体・知的・精神障がい者の総数は、781万6千人いるといわれています。そのうち、民間企業含め雇用されている障がい者数は、495万7950人。単純計算で、雇用関係を結んでいない人は、285万8060人いることになります。
また、厚生労働省が平成28年度に発表した就労継続支援B型の施設数は10434件。だいたい、一つの事業所で受け入れている人数が施設内、施設外あわせて40人だとする、41万7360人が就労継続支援B型を利用できることになります。倍率で言うと6.8倍ということになります。しかし、雇用関係を結んでいない方が全員就労継続支援B型を利用するかというとそうではないので、実際はもう少し容易く利用することができやすいといえるのではないでしょうか。 さらに、就労継続支援B型自体、平成27年度と比較して約530件の増加がみられることから、現在ではもう少し総数は増加していると思います。
就労継続支援B型事業所とは…まとめ
ここまでお話しさせていただいたことをまとめると、就労継続支援B型とは、雇用関係を結ばずに自分のペースで就労に向けた訓練ができるところ。作業内容は多様なので立地と空きさえあれば自分のやりたいことをできる可能性は高い。加えて、地域によっては平均より高い工賃が貰えるところも増加してきている。といった感じでしょうか。
まずは、就労継続支援B型で労働することで報酬が貰える達成感のようなものを感じていただいて、就労に向けた技術と知識、経験を積むことで前向きに自信をもって、一般雇用乃至は就労継続支援A型への移行を目指してほしいと思います。 まだまだ、気になることはあるかと思いますが、より詳しいことは、区役所や市役所の障害福祉課や相談支援事業所などに問い合わせてもらえると質問から事業所の紹介までスムーズに行ってもらえると思います。